2025年4月23日

キッチンTIP

オーブンで作る、トロふわ絶品!ソーキの煮付け♪

ほぼ放ったらかし♪ オーブンを使ってトロふわ絶品!ソーキの煮付けを作ろう。

皆さん、ソーキってご存知ですか?

沖縄そばの上に乗っている、あのとろけるようなお肉ですね。

あれは豚のあばら肉。つまりスペアリブなんですが、主に硬くて太い骨がついているものと、細めの軟骨がいくつもついている「軟骨ソーキ」の2種類に分けられます。

 

今回煮込むのはこの「軟骨ソーキ」。

軟骨とはいえそのままでは硬いので食べられませんが、長時間煮込むことによって、お肉はもちろん、軟骨もトロトロに軟らかくなり、夢のような美味しさになるんです。

もしご近所のスーパーなどで見かけたら、ぜひ試してみてください。

あまりの美味しさにびっくりですよ!

 

実は今から10数年前、このソーキ煮付けのレシピをブログに書いたところ、驚くほどたくさんの方に読んでいただきました。

今はそのブログは見られないんですが、その後もひたすらソーキを煮込み続けた結果(笑)、より美味しく、簡単で誰でも失敗のないレシピに辿り着きました。

ということで、10数年ぶりに最新レシピをシェアしたいと思います。

 

 

煮込み料理にこそオーブンを使おう

 

以前のレシピとの最も大きな違いは、煮込みにオーブンを使うことです!

オーブンって、パンやお菓子、ピザやグラタン、時には大きなお肉なんかを焼いたりするのに使いますよね。

でも、オーブンの便利さをもっと実感していただくためには、ぜひ煮込みや低温調理にも挑戦していただきたいんです。

 

<オーブンで煮込みをするメリット>

・長時間煮込むのに、コンロを占領しない。夏はお部屋も暑くならない。

・基本焦げ付いたりしないので、途中外出しても安心。(もちろん自己責任ですが)

・オーブンの外に熱が逃げないので効率が良くエコ。

・煮込んでいる間にキッチンをきれいに片付けて、あとは出来上がりを待つだけ。

・お鍋の中の温度管理ができるので、お肉がパサパサになることなく、軟らかくジューシーに仕上がる。

・鍋全体が加熱されるので、上下の対流が起きにくく、煮崩れない。

・庫内の大きいオーブンなら、煮込みをしながら別の焼き物などを入れて同時調理もできる。

 

ですので、お肉の煮込み、煮豚、おでん、根菜の煮込み、シチューなど、ゆっくりじっくり調理する料理には最適なんです。

特に硬い肉(スネ肉、スジ肉、モツ煮など)をトロトロに煮込んだりするのは大得意!

 

でも、それって圧力鍋でもいいんじゃない?と思われる方も多いんじゃないでしょうか。

私の経験では、お肉をより美味しく煮込むのに圧力鍋はあまりおすすめしません。

圧力鍋だと一気に熱が入り過ぎてしまい、硬いスジや軟骨などは確かに軟らかくなるんですが、同時にお肉の赤身の部分だけ硬くなってしまったり、味や脂が抜けすぎてパサパサになってしまうことが多いからです。

 

そうならないようにするには、料理やお肉の種類ごとに最適な温度(ぐつぐつしない60〜90度ぐらい)で、長時間煮ると間違いありません。

 

確かに圧力鍋と違って時短にはならないです。時間だけはかかるんです。

でも、オーブンに入れて、ほぼ放っておくだけだったらキッチンの邪魔もしませんし、何も大変なことはありません。

むしろ、美味しいお肉が出来上がるのを育てる気持ちで待つのも、また楽しくないでしょうか。

 

私の場合は、オーブンに鍋を入れた後、仕事に出かけたり、寝てしまったりします。その間、オーブンのお鍋のことはすっかり忘れてますが、仕事から戻る頃、あるいは朝起きると出来上がっている!という感じですね。

 

オーブンを使ったソーキの煮付けのレシピ

前置きが長くなりましたが、それでは始めましょう。

基本、お料理のコツだけをお伝えしたいので、プロセスは細かく説明しますが、分量等はざっくりです。ご自分の舌や感覚に聴きながら、いろいろと試してみてください。

 

<材料>

・軟骨ソーキ 1kgぐらい

・泡盛(または日本酒) おたま1杯ぐらい

・黒砂糖(普通の砂糖でもOK) お好み

・醤油             お好み

・ショウガ(あれば) 1かけ

 

軟骨ソーキはとても安いですが、出来上がると夢のように美味しいです。

煮込みにはそれなりに時間がかかりますし、出来上がりは最初の2/3ぐらいまで量が減るので、一度にたくさん仕込んでおくといいですね。

(写真は1kgぐらい)

 

まずはソーキを茹でこぼします。鍋いっぱいの水で煮ていくと、アクがぶくぶくと湧いてきます。

 

お鍋がアクでいっぱいになりますが、こまめに取らず、このまま5分ほど煮ます。

途中でアクを取らない方が、しっかりアクを出し切ることができるそうです。

 

煮上がったらザルにあけ、ソーキをお湯で洗います。

 

お湯をかけながら、しっかりとアクを洗い流してきれいにしましょう。

 

きれいになったソーキを煮込み用の鍋に入れます。

 

お鍋に水を張って、まずは軽く沸騰するぐらいまで火にかけます。

ショウガがあれば、ひとかけ程度スライスして入れましょう。

 

いよいよオーブンで煮ていきますよ♪

軽く煮えたら、いよいよオーブンに鍋ごと入れていきます。

フタをしたまま鍋ごとオーブンに入れますので、フタのつまみも含め、全て鉄でできている鍋を使います。ル・クルーゼやストウブなどの鋳物ホーロー鍋は、保温性もあってオーブン調理に向いているのでおすすめです。

 

100℃〜110℃でまずは3時間ほど煮ていきます。

今回は軟骨まで軟らかく煮るのが目標なので、鍋の中が沸騰するかしないかぐらいの温度にします。

こうした煮込みの場合、鍋の中の温度はオーブンの設定温度より10℃〜20℃ほど低くなるようですので、これで鍋の中が90℃前後になるのを狙います。

これはお使いのオーブンにもよると思いますので、可能なら時々お鍋の中の温度を温度計で測ってみて、クセを知っておくとよいでしょう。(今後の低温調理の時に役に立ちますよ〜)

 

まずは3時間ほど煮て、煮え具合を確かめます。

というのも、ソーキは煮え具合にお好みがあると思うからです。

硬かった軟骨部分をコリコリに仕上げたいなら早めに、クニクニにしたいならもう1時間、トロトロに仕上げたいならさらに1時間、という感じで、時々鍋の中の軟骨の煮え具合をみながら、煮込みを終えるタイミングを決めてみてください。

大事なのは、ほぼここだけです!

 

前の日に3時間煮て、そのまま朝を迎えた様子です。

豚のラードが出て白く固まっていますので、これは冷えているうちに取り去ります。

全部取ってもコクがないなんてことはないので、しっかり取って大丈夫です。

 

煮汁が多いようだったら、ここでお肉がヒタヒタになるぐらいまで減らしましょう。

取った煮汁はあとでカツオのダシを合わせると、ソーキそばのお汁になります!

 

ここでお肉の鍋には泡盛(または日本酒)を入れます。おたま1杯ぐらいかな。お好みです。

まだ軟骨は少し硬めだったので、もう2時間ほどオーブンに戻して煮ることにしました。

 

今回は合計5時間でオーブンから出しました。もう少し煮たいな、と思うぐらいで止めるのがコツです。このあと砂糖と醤油を入れてしばらく煮込むからです。

 

くれぐれも煮込みの最初から砂糖や醤油を入れないようにしましょう!

お肉が固くなってしまいます。

これは煮豚や鶏ハムなどの場合もそうですが、最初は水や酒のみで煮込み、最後に味付けをしてあげると、肉が固くパサパサにならず、ジューシーに仕上がります。

 

ここでようやく砂糖と醤油で味付け。汁を味見してみて、美味しいな!と思うバランスで。

煮つけをおかずとして食べたい場合はちょっと濃いめに甘辛くするといいですね。

ソーキそばにトッピングするつもりなら、お出汁の味を活かすために、ソーキの味付けはちょっとうす目にした方がいいと思います。

全く砂糖や醤油を使わない「塩ソーキ」という味付けもあるそうなので、ここもお好みで。

 

調味料を入れたら、軟骨がお好みの軟らかさになるまで弱火で煮ます。

煮過ぎるとソーキの軟骨がとろけてしまいますから、あまり煮込み過ぎないのがコツです。

お好みのちょうどいいところで止めてくださいね。

煮上がったらしばらく冷ましておくと、自然に味がしみてさらに美味しくなります!

 

出来上がり!今日はソーキそばにしてみました♪

先ほど取り分けたソーキの茹で汁にカツオだし(白だしや麺つゆでもOK)を入れるだけで、最高に美味しいソーキそばのお汁が出来上がりますよ。

 

本格的な沖縄そばの麺はなかなか売っていないので(ネットでお取り寄せもできますが)、我が家では細めでコシのある冷凍うどんで代用しています。これもなかなか美味しいですよ!

 

オーブンに入れてほぼ放ったらかしで、あんなに硬かったソーキの軟骨がぷるぷるのクニクニに。お肉もパサつかず、ふんわりとろけるような味わいで旨すぎます!

 

『オーブンで放ったらかし煮込み』は、硬くてお安めのお肉が、勝手に絶品料理に変身するので、オーブンをお持ちの方はやらなきゃもったいないです!

 

これからも、オーブンを活かした簡単で旨すぎるお料理ネタ、ご紹介していきますね♪

皆さん、オーブンで幸せになりましょう〜♪

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