愛知県・碧南市のNさんご夫妻。ご両親の代からの和風民家を大きくリフォームされるということで、キッチンのご相談をいただきました。
ママルのウェブサイトをご覧になったNさん、なんと数日後には松本のスタジオまでお越しくださいました!
スタジオにあるキッチンで木のワークトップに興味を持たれたNさん。時々蜜ロウでお手入れをしてあげるだけで、普段はステンレスや人工大理石などと同じように拭いてあげることが一番の手入れ。そして何よりキズやあとがついても何とかなる、それが決して見苦しく見えないのが無垢の木のいいところですよ、そうお話しすると、すぐに木のワークトップにしよう!と心を決められました。
壁に面したI型のキッチンは、幅が3700と広々。さすがに自然のヤマザクラ材ではなかなかこの長さの材はありませんので、それとは目立たぬように継いでいます。
こういった目立たないところにこそ、熟練の家具職人の技が隠されているんです。
キッチンのワークトップを木製にするには、つきあい方ももちろんですが、シンクや水切りかごなど、水周りのちょっとした工夫が欠かせません。
そこで、ママルではそれぞれのキッチンに合わせて、シンクまでオリジナルでお作りするようになりました。
木のワークトップですので、やはり水仕舞いは大切です。周囲をしっかりとしたフレームでかぶせるのはもちろん、水切りかごそのものをシンクの中に置けるようにしています。
水切りかごをワークトップに直接置かないので水受けトレイも要りませんし、何よりシンクの脇に水切りかごを置くスペースをとらずに済みます。(そのぶん作業スペースが広くできます)
時には水切りかごを外せば、シンクを広々と使うこともできるんです。(もちろんシンクの幅も自由に変えられます)
木のワークトップと組み合わせる時にもう一つ大切なのが水栓。ふつうは濡れた手でレバーを操作するので、どうしても水栓の周りが濡れてしまいがちですよね。
この水栓は蛇口の先端に付いているボタンで水の出し止めができるので、レバーをほとんど触れずに済みます。なので、水栓の周りも濡れにくくなるんです。
お料理中に手が汚れていたり、そう、ハンバーグなんかこねてたりするような時にはとっても助かりますね♪
さて今回、もうひとつオリジナルでお作りした金物がありました。それはハンドル。
鉄の職人さんのお力を借りて、オリジナルのアイアンバーハンドルができあがりました。
黒く角ばったアイアンが、キッチンをまったく違った表情に変えてくれます。
薪ストーブと同じ仕上げを施していますので、マットで上品な風合い。サビにも強くなりました。
ヤマザクラの華やかな木肌がまたきりりと締まります!
お客さまが選んだグリーンのモザイクタイルがヤマザクラの温かいい色に映えて、
とってもかわいらしいキッチンになりました。
余談ですが、リフォーム工事中の現場は職人さんたちの三河弁が飛び交い、とっても和みました〜(笑)。
日本のいろいろな町に木のキッチンをお届けできるのがとてもうれしいです!
施工地:愛知県碧南市
素材:国産ヤマザクラ材、オリジナルシンク、アイアンハンドル
塗装:エゴマ油、蜜ロウ仕上げ
サイズ:W3780 x D650 x H850