開放的なオープンキッチンも魅力的だけど、リビングとキッチンが少し隔てられていた方が、かえってお料理に集中できる、という方も多いもの。そんな方には、こういったU型のオーダーキッチンがおすすめです。
実際には冷蔵庫をはさんでL型キッチン(シンク側)とI型キッチン(クックトップ側)の組み合わされていますが、レイアウトとしては周りをぐるっと取り囲むU型のプランになっています。
U型キッチンのメリットは、何といっても動線が短いこと。ちょうど飛行機のコクピットのように、周りがワークトップで囲まれていますから、どの作業へも2~3歩。これは、長い時間キッチンに立てば立つほどに、そのメリットがよく感じられます。疲れにくいのです。
雑誌などで料理研究家の方たちのキッチンを拝見すると、このU型のキッチンを使われている方が比較的多いようです。お仕事柄、長い時間キッチンに立たれるでしょうし、集中して作業に没頭できるからなのでしょうね。
写真ではわかりにくいですが、シンク側はワークトップの高さが85センチ、クックトップ側は80センチと、高さが変えてあります。これも、使う方のからだに合わせた、繊細ですが、とても大切な配慮です。
このクックトップはラジエントヒーター(電気ヒーター)ですので、ガスコンロのように高いゴトクはありませんが、実際にはこの上にお鍋を置き、それを上から見下ろすような姿勢になりますから、やはり調理側のワークトップはシンク側に比べ少し低めの方が使いやすいようです。大きなお鍋、背の高いお鍋を使われる時はなおさらです。
もうひとつ注目していただきたいのが吊戸棚の高さです。一般的には吊戸棚は天井いっぱいまでの高い位置に取り付けられることが多いのですが、ママルのオーダーキッチンではあえて、天井から離した低い位置に設置されることをおすすめしています。
天井までの吊戸棚は、通常の姿勢では手も目も届きませんから、どうしても使いにくく、しまいこんだまま忘れてしまうことが多くなりがちです。たまに踏み台にのぼって開けてみたら、「こんなもの持ってたんだ!?」なんて、死蔵品の突っ込みどころになっていたりしませんか?
毎日使う収納です。いつもの姿勢、できるだけ無理のない楽な動きでアクセスできることが大切です。ですから、吊戸棚もできるだけ低い位置につけ、普通に立った状態で手を伸ばせる高さまでとしています。これで踏み台いらずです。
もうひとつメリットがあります。吊戸棚を低い位置につけると、天井との間にスペースが出来ます。天井が奥まで見えることによって、お部屋全体が広く見えるんです。(逆に天井までの吊戸棚があると、天井が狭く見え、部屋全体に圧迫感を与えてしまいます)
シンク側はリビングと向かい合っていますが、ワークトップの上に小さな立ち上がり壁がありますので、リビング側からはキッチンの中の様子は見えません。リビングにいる家族と目線はつながっているけれど、手元は隠れているという、このちょっとした安心感が、U型のレイアウトと相まって、お料理にグッと集中できる秘訣なんですね。
お料理が大好きで、没頭して楽しみたい方におすすめのキッチンのかたちです♪
やっぱり楽しい♪ 木のオーダーキッチンです。
【所在地】長野県上田市
【家族構成】夫婦+子ども1人
【レイアウト】U型(L型+I型)