家族がTVを囲んで団欒するリビングを背中に、
「私ひとりでキッチンに立つのがさみしかったんです」
というYさん。
そんな気持ちを家族に思い切って打ち明けたことから始まったキッチンのリフォームが、家族の毎日を変えました。
ひとりでキッチンに立つのがさみしくて…
見渡す限り広大な野菜の畑が広がる、標高1300mの長野県の野辺山高原。そんな野菜農家のYさん一家は7人家族。
そんな大家族を切り盛りするYさん。
それまでは家族が居間でテレビを囲んで団欒する中、奥さまがたったひとりで壁に向かった大きなキッチンに立っていました。
そんな毎日が本当は「すごくさみしくて…」
でもその気持ちをなかなか言い出せなかったそうです。
(リフォーム前のキッチン。決して傷んでいたわけではないけれど、リビングに背を向けて立つのが、とっても孤独だったのだそう。)
そんなYさん、ある日思い切って家族にその思いを正直に打ち明けました。
すると、奥さまの毎日のがんばりを知っていたご家族から、「自由にリフォームしたらいいよ」という応援の言葉。晴れてキッチン周りをリノベーションすることになったのだそうです。
キッチンを家族の集まる場所にしたい
Yさんのお家は天井に重厚な梁がのぞく純和風。これをもっと明るい雰囲気に変えたかった、とYさん。家族がいつも集まる場所にしたい、という願いから、部屋の真ん中に大きなアイランドキッチン、そのすぐ横に家族の集うテーブルを置きました。
もちろんアイランドのシンクは、今まで背中を向けていたリビングの方を向くように。さらにさらに、シンクに向かった目線のすぐ先にはお子さんたちのデスクスペースもつくりました。
リビングに誰もいなくなっちゃいました
お子さんは帰ってくるとキッチン正面のデスクで宿題。宿題を終えるとキッチン脇のテーブルでおやつの時間です。
そう、いつもキッチンに誰かいます。
キッチンに立つのがあんなにさみしかったという Yさん。
「今はキッチンに立つだけで、
今日もがんばろうって、元気が出るんです」
家族がキッチンに集まることが多くなったせいか、むしろリビングに誰もいなくなることが多くなったとか(^^)
奥さまがほんの少しの勇気を出して本当の気持ちを家族にわかちあったことから、Yさん一家はとても大切なものを手に入れることができたみたいです。
キッチンは家族の毎日を変えられる。あらためて信じることができました。
Yさんこだわりのキッチン、詳しくは後編に続きます♪
施工地:長野県南牧村
デザイン:浦野伸也
製作チーム:片山浩二・川嶋弘嗣
材種:ヤマザクラ(キッチン)
ナラ(デスク、壁面本棚)
キャビネットサイズ:
W2200 x D1000 x H900(アイランド側)
W5115 x D650 x H850(壁面側)
W1760 x D500 x H720 (デスク)
W1760 x D250 x H1000(壁面本棚)